領域展延は、領域を自身の身に薄い膜のように纏う防御技術です。
領域展開や、術式の効果を無効化できる強力な能力を持ちながら、使用できるキャラクターは限られています。
本記事では領域展延と簡易領域・落花の情との違い、使用可能なキャラクターまで詳しく解説していきましょう。
領域展延とは?
領域展延の仕組みとは?
領域展延は、薄い膜のような領域で、自身の体を包み込む技術です。
術式を付与しない領域を体に纏うことで、相手の術式を中和するのです。
領域展延の仕組みは、水槽と水の関係に例えられます。
通常の領域展開は、水槽という領域に、水という術式を付与することで使用可能です。
一方で領域展延は、水槽に水をいれず利用するような感覚となっています。
なお、渋谷事変で使用された領域展延は、術式を入れる余地を残すことで五条の術式を受け止めていました。
この方法により、術式の無下限状態を中和することに成功したのです。
領域展延のメリットとデメリット
領域展延の最大の特徴は、展開中も通常戦闘を行える点です。
通常の戦闘行動を維持したまま領域展延を使用できるため、戦術の幅が広がります。
一方で領域展延には重要なリスクがあります。
使用中は生得術式が使えないため、術式なしの戦闘を強いられるのです。
この制限が生まれる理由は、領域展延が術式を付与していない状態を保つ必要があるからと考えられます。
例えるなら、右手で文字を書いているときに同じ手で別の作業ができないような状態です。
領域展延と簡易領域、落花の情の違い
呪術師たちは領域展開への対策として、領域展延、簡易領域、落花の情という3つの技術を生み出してきました。
以下の表で、それぞれの特徴を比較してみましょう。
技術名 | 移動可否 | 術式使用 | 特徴 |
領域展延 | 可能 | 不可 | 体に密着した膜状の防御 |
簡易領域 | 不可能 | 可能 | 円状の固定領域を展開 |
落花の情 | 可能 | 不明 | 接触時のカウンター防御 |
領域展延は機動力を保てる点で、他の防御技術と一線を画します。
ただし、生得術式が使えなくなることで、物理攻撃に頼らざるを得なくなる点は注意が必要です。
一方、簡易領域は動けない代わりに術式を使用可能。
落花の情は領域展延と同じく、使用中も戦闘行動が可能ですが、恐らく術式が使用できません。
これらの特徴を踏まえた上で、使い分けることが戦術として重要です。
領域展延を使えるキャラクター
使用可能なキャラ一覧と登場シーン
領域展延を使用できるキャラクターは現時点で3人確認されています。
術式の性質上、領域展開を扱える強者のみが習得可能な特殊な技術です。
以下が使用可能なキャラクターと登場シーンとなっています。
キャラクター | 初登場巻数 | 登場話数 |
両面宿儺 | 25巻 | 225話、227話 |
漏瑚 | 10巻 | 84話 |
花御 | 10巻 | 84話 |
渋谷事変では、漏瑚と花御が五条悟と対峙した際に領域展延を使用しました。
この技術により五条の無下限呪術を一時的に中和することに成功します。
しかし、基本的な実力の差により、最終的には五条に圧倒されることになりました。
五条悟に対して領域展延が有用な理由
五条悟の術式である無下限呪術は、対象への距離が縮まるほど相手の動きを遅くする効果があります。
領域展延は、そんな無下限呪術の効果を完全に中和できる、数少ない対抗手段です。
領域展延はこの無下限呪術に対して、術式の効果を中和することで、五条への接近や攻撃が可能になります。
ただし、術式を中和できたとしても、五条の純粋な戦闘能力には対抗できる実力は必要となります。
領域展延が登場するエピソード
原作での登場話数とシーン
領域展延は呪術廻戦の物語の中で、重要な局面で使用されてきました。
初登場は単行本10巻第84話で、漏瑚と花御が五条悟との戦いで使用したシーンです。
他には、五条対宿儺の戦いが描かれた、25巻225話、227話でも見られました。
宿儺は五条悟との激闘の中で、無下限呪術への対策として領域展延を選択しています。
ただし、生得術式が使えないというデメリットを考慮し、短時間での使用にとどめ、すぐに領域展開での勝負に移行しています。
しかも、宿儺は領域展開を利用しながら、領域内で領域展延を利用する離れ業も披露しました。
アニメでの登場話数とシーン
アニメでは2期32話において、領域展延が登場します。
池袋事変の開始直後に、五条悟の封印を目的とした戦いの中で使用されました。
この場面は原作の緊張感や戦いの重要性を忠実に再現しています。
アニメでも、五条悟の圧倒的な力に対抗するための重要な戦術として、領域展延の特徴が描かれていました。
まとめ
領域展延は、呪術師の体を膜状の領域で包む高度な防御技術です。
相手の術式を無効化できる特殊な技術として、作中でも重要な役割を果たしています。
この技術の特徴は以下の3点です。
- 移動しながら使用可能
- あらゆる術式を中和できる
- 生得術式は使用不可
現在までに使用が確認されているのは両面宿儺、漏瑚、花御の3名のみです。
特に五条悟の無下限呪術への対抗手段として効果を発揮し、渋谷事変や池袋事変など、物語の重要な転換点で使用されていました。